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2007-04-11(Wed)

賃貸アパートの無催告解除ーそれは重大なこと!?

前回の事例について、考えて見ましょう。

「自業自得だよ」と思う人も中にはいらしゃるでしょう。というか、若い人の中には意外と多いかもしれません。

少なくとも私にはそう感じられます。

「だって契約時に話があったんだから覚悟はできてたはずだ。」とか「自分のパチンコ生活がそもそもの原因じゃないの」などと考えるわけです。

そもそも「催告」って、どういう意味?

この場合は「家賃を払いなさいよ。もし、払わなければ賃貸契約を解除しますよ」って言うのが「催告」っていう行為です。

つまり、解除という法律効果が発生させる前の「行為」です。

警告です。

似たような法律上の制度としては、法に基づいて相手の財産権を侵害するような行政執行をする際には、一般的には、告知して、弁解・防御の機会を与えなければならないと考えられていることがあげることができます。

例えば、税金滞納による家屋の差し押さえ。

なんでそのように考えるのでしょうか?

発生する法律効果が、その効果を受ける側の人にとって大きいので、猶予を与えることが(憲法上)要請されるわけです。

人間生きていれば、いろいろな事情も生じます。それを、契約がどうだ、法律がどうだ、ということで無慈悲に押し切ってもいいものか。

前回の事例でも、もし、簡単に追い出されたとしたら、まず、住むところがなくなってしまいます。

新しく住むところは、定職がない状態では見つけにくいでしょう。

よしんば、見つかるとしても、引越し代から敷金、前家賃などかなりの費用を調達する必要があります。

もし、見つからず、頼る当ても無ければ、今持っている財産のほとんどを捨てなければいけなくなります。

となると、住所不定ということで就職もできなくなります。

まさに、地獄の悪循環から抜け出すのはかなり難しいでしょう。

さらに、もし、パチンコ生活にハマッタのは、派遣社員の仕事が過酷で、また、直前に非常に悲しい出来事があり(ex肉親を失った、長年の恋人と別れたなど)、気を紛らわしかったとしたら。

「それでも、頑張って、パチンコなどにはまらず生きている人はいっぱいいる」と言い切る人。

りっぱです。

でも、明日の自分かもしれないって、思えませんか?

想像力、想像力、想像力。

実は、判例を勉強していて、一番ひっかかったのは、裁判官の想像力でした。

実際、雑誌に載った家賃滞納で追い出されてホームレスになった人の記事を読むと、その人たちはごく普通の人です。「自分でもなぜここにいるのか分からない」というようなことが書いてありました。

やっぱり「催告」は必要ないですかね~。

法律書では簡単に「無催告解除」として書かれているものの実際をちょっと想像してみました。

次回は、法律の見解を中心にやります。




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2007-04-10(Tue)

賃貸アパートの無催告解除

(事例)
飯野太郎は、不動産屋で賃貸アパートを契約した時、契約書の末尾にいくつかの特記事項が書かれていた。



不動産屋の担当者はその特記事項をちゃんと説明してくれた。



すなわち、「家賃を1ヶ月でも滞納した場合、家主は賃貸契約を無催告解除できる」という条項。



その時、「無催告解除」という言葉が気になったが、あまりにもその賃貸アパートが気に入っていたので、そのまま、契約した。



当時、契約社員として働いていたが、1年後派遣契約が終了とされた。次の仕事先がなかなか見つからなかった。



また、太郎の趣味はパチンコで派遣の給料で生活はやっとなのに、パチンコで毎月すってしまい、貯金どころかサラ金数社から金を借りており返済に追われていた。



したがって、バイトで4ヶ月しのいだが、その間、一番怖くない家賃は滞納してしまっていた。



ただ、次の派遣先が決まったら、好きなパチンコもしばらくやめてできるだけ早く家賃を返そうと思っていた。



ある日、バイト先から帰ると、郵便ポストに郵便局からの不在通知書が入っていた。



翌日、取りに行くと、それは、大家さんを代理した不動産業者の、賃貸契約解除の通告と立ち退き請求と滞納家賃の請求が書かれた配達証明つきの郵便だった。



飯野太郎は、すぐさま不動産屋に行き、今からお金を借りて返済するつもりであること、たりない部分についても、できるだけはやく返済すること、今すぐ住むところが捜せそうもない事、などを説明した。



さらに、「もう少し早くこうすると言ってくれたら、なんとかしてたのに。ひどすぎる」といいつのった。



不動産屋はおもむろに、賃貸契約書を持ってきて、「ここに無催告解除と書いてあるでしょう」。



(事例ここまで)





実際、失職即ホームレスになる若者が増えてきているそうである。
 

2007-04-09(Mon)

選挙で若者を見て考えたことー自分の足で立つことの表裏。

桜吹雪が舞い、桜の木には、緑の新芽が芽吹き始めています。


Section targeting 昨日、統一地方選挙の投票に行ったのですが、なんか若い人が少なかったように感じます。


昔、大学の憲法の授業で、普通選挙権を得るまでに、先人がどのような奮闘をしたのかを思い起こしました。


大正デモクラシーの話です。


そのころは、選挙をするためには、高額な税金を納めている男子でなければならないなどの制限選挙が行われていました。


多くの人が牢屋に入ったりしてやっと手に入れた普通選挙権。


ただ、女子に与えられるのは、敗戦し日本国憲法が制定されてからでしたが・・・。


近代における選挙権は、封建意識を持ったその頃の支配層からは、危険きわまるものに見えたようです。


当たり前のように選挙権を持ち、当たり前のように選挙に行かない若者たち。


彼らは、現在、次々と成立する法律ー書かれた国家と個人の社会契約ーに唯々諾々と従うのでしょう。


そのような若者は次のようなアパート賃貸契約の無催告解除の事例をどう考えるでしょうか?


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次回につづく。

2007-04-03(Tue)

不動産賃貸トラブルーアパート賃貸の法律関係8

今回は、賃貸借関係が終了する場面です。

借家の賃貸借関係は、通常、期間が満了して終わります。

そして、その場合でも、借りている側(以下賃借人と表示)が更新したい場合は、貸している側(以下賃貸人と表示)は6ヶ月以上の期間をみて、解約の申し入れをしなければなりません。

また、更新の拒絶や解約申し入れには正当事由が必要とされています。それは、やみくもに更新拒絶や解約申し入れをされて生活や営業の本拠を失うようなことがあってはならないと法が考えたからです。

その場合の正当事由とは、賃借人・賃貸人がその部屋の使用を必要とする事情のほか、賃貸借に関するいままでの経過、部屋の利用状況、そして貸主が借主に支払う立ち退き料の申し出などを考慮して、裁判所が判断するとされています。(借地借家法)

以上のように、その終了に際しては、「正当事由の有無」が決定的な意味を持つのです。

もっとも、債務不履行を理由とする(家賃の不払いなど賃借人がしなければならないことを怠っている場合)賃貸人からの解除は一つの重要な観点で判断されます。

それは、信頼関係破壊理論と呼ばれるものです。
すなわち、最高裁は「賃借人はいまだ本件賃貸借の基調である相互の信頼関係を破壊するに至る程度の不誠意があると断定することはできない」として、その基準を示しました。(最判S39年7月28日)

10年前、家賃滞納で信頼関係が破壊されているとされているのはどれくらいの長さか判例を調べてみたところ、だいたい6ヶ月でした。

もっとも、今の経済状況からすると、もっと短いかもしれませんね。

とにかく、賃貸人からすると、上記のような理由が必要とされるのでは非常に不利と感じられるので、法改正を要求してきました。

そして、そのような要求が、定期借家契約として、法律上、結実しました。それは2000年3月1日以降の契約では選択可能(両者の合意で)になりました。

定期借家契約では、公正証書の書面による契約に限る、「更新がなく、期間の満了により終了する」ことを契約書とは別にあらかじめ書面を交付して説明しなければならない、という方式が定められています。

そして、その契約の方式に従えば、期間満了により契約は終了し、更新はありません。

以上で、大雑把ではありますが、だいたい、アパートの賃貸借についての法知識を見てきました。

ただ、私は法律のシロウトですから、ここに書かれたことを鵜呑みにしないで、ご自身で調べた上で、自己責任のもと、行動してくださいね。

行動して、何らかの芳しくない結果が発生しても、私には責任はとれませんので。

また、今までの話は、悪徳な不動産業者を前提にしてきましたが、良心的な業者さんも少なからずいることも付け加えておきます。

2007-04-01(Sun)

不動産賃貸トラブルーアパート賃貸の法律関係7

今回は、借りている側(以下賃借人と表示)の貸している側(以下賃貸人と表示)に対して言えること(以下権利と表示)と、しなければならないこと(以下義務と表示)を、お話します。

まず、賃借人は借りた部屋を利用したり、利用して利益を上げたりすることができます。(使用収益権といいます)

借りた部屋は、他人の大事な財産ですので、返すまで大事に使わなければなりません。(善管注意義務といいます)

また、契約時になされた特約(たとえば、動物を飼ってはいけないとか)を守る義務があります。

ただし、先に述べたように法の趣旨に反するもの(たとえば、返還時の費用を全て負担するなど)や非人道的・不合理なもの(たとえば、子供ができたら出て行くなど)は無効(ないと同じ)とされます。

賃借人の中心的な義務ーしなければならないことーは賃料を支払うことです。

家賃が急に大幅に値上げされた場合、賃借人は、裁判所にその是正を求めることができます。

賃借人のもう一つの義務は、賃貸契約終了時には、目的物(借りている部屋)を賃貸人に返すことです。

以上が、賃借人の主な義務です。

最近の賃貸住宅の顕著な傾向は、土地の所有者が投資あるいは節税目的で、建てるアパート・マンションが多いことです。

この場合、通常のアパート・マンションと違い、土地所有者は、契約の相手方とはなりません。

つまり、賃借人は、その建物を丸ごと借りている会社と賃貸借契約するのです。(その建物の所有者はその借り上げている会社と賃貸借契約するのです)

このような形は、賃貸関係に限っても、所有者は家賃の取りっぱぐれや建物の管理という厄介な問題から解放されるという、利点があります。

反面、賃借人との関係はほとんどないため借り上げ・管理している会社が怠慢な場合、紛争を招きやすく、さらには人間関係がないため紛争が長引くようなことも少なくないようです。

それは、借り上げている会社は部屋を埋めたいため(入ってなくても全部屋の家賃を払わなくてはならないー借り上げだから)入居者をとにかく入れようとしたりするため、信頼関係を作るのが困難であることにも原因があるようです。

これから、このような形態の賃貸借の紛争をどういった基準で解決していくのか、判例の動向が注目されます。

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